宗議会報告No.3(2019.07.10)

宗議会報告

宗議会議員 今居哲治

2019年5月27日から6月12日までの17日間、第67回真宗大谷派宗議会(常会)が東本願寺宗務所で開かれました。一年遅れの決算と新年度(7月から)の予算を中心に論議が交わされました。

「2023(令和四)年、親鸞聖人生誕850年・立教開宗800年慶讃法要」総計画(案)が提案されました。大切なこの案に対する私の所見を申し上げます。

親鸞聖人は、平安時代の末の1173(承安4)年に京都の日野の里で、お生まれになりました。幼名を松若丸と呼ばれたと伝えられています。4歳で父を、8 歳で母を亡くしたそうです。

そのような中で、9歳の時伯父の日野範綱卿に連れられ、東山の青蓮院の慈円僧正によって受戒得度されました。それから20年、比叡山延暦寺での命がけの修学、修業でも迷いを超えられない事を直視し、29歳の時、自らの歩む道求めて、吉水(東山の大谷)の法然房源空上人を尋ねました。そこで、自力聖道の道を捨て、阿弥陀如来の本願を信じ、他力念佛の道に帰依されました。そ
して、吉水の念仏集団に入り、僧俗同座(阿弥陀如来の働き・救いは僧侶も俗人も平等)の生活を過ごし、信心を血肉として身につけていきました。

しかしながら、朝廷は、1207(承元元)年、後鳥羽上皇の名で専修念佛禁止・教団解散の命令を出し、75歳の法然上人は四国に、35歳の親鸞聖人は藤井善信の名前で越後に流されます(承元の法難)

1211(建暦元)年の真冬、法然上人の訃報が届けられますが。京都へ帰ることをやめ、すべての人々の救済があって、自分の救いもあると言う確信に従い、当時の日本の朝廷・幕府の支配の及ぶ最北端の地・北関東へ赴かれます。関東ローム層の火山灰地で、苦闘する開拓農民。文字をも知らぬ田舎の人々と生活を共にされ、僧俗同座(全く平等の、信頼と尊敬を基本とする新しい人間関係)の暮らしを実現して、南無阿弥陀仏―本願念仏の教えに基づく生活を確立されたのです。

この様な親鸞聖人のあゆみを受けて、今、私たちの生活をどう創り出していくのかを明らかにすることこそ「生誕850年・立教開宗800年」を勝縁とするということになるのだと思います。


 今居哲治哲治議員の一般質問要旨です

宗議会議員 今居哲治

「教区改編によって、一人の門徒の誕生はあるのか?」

● 教化活動と行政事務の分離が必要では。

● 新教区の円滑な運営と、教化活動の空洞化を引きおこさないために

=教化活動の場を「改編された組」のみとせず、

必要なエリアでの事業の取り組みを=

我が教団の宗祖親鸞聖人は、当時幕府・朝廷の支配の及ぶ北辺の鄙の地であった北関東の開拓地、関東ローム層の火山灰地で苦闘する農民達と共に、念仏を光として、厳しい生活を切り拓いていかれた。地震・津波・疫病・冷害・飢饉と、次々と襲いかかってくる困難に向き合い、生き抜く中で、文字をも知らぬ、田舎の人々と、御同朋・御同行の全く新しい水平の人間関係の集団を、実現していった。その宗祖親鸞聖人の生誕850年、立教開宗800年を迎えようとしている現在、全国の3地域で「新教区発足に向けて」準備の努力が、関係者各位によって、鋭意積み重ねられている。それについては、深甚の敬意を表す。

ところが、その活動が、今様々な困難な状況に遭遇している。九州教区においては、新教区への移行時期2年間をはじめ、初期における現5教区間の教区費の格差等、財政問題の不均衡、教区負担の増加の問題等の諸問題を抱えたままの移行となる。

そこで第一に、新教区への財政支援の規模と項目及びその期間をお示しいただきたい。

元より浄土真宗においては、教えは、日常生活の場で、生きる日々の現実の中で試され、わが身に受け取られてきました。その意味で、毎月の命日のお参りの家庭での会話。地域、寺での聞法会はじめ、様々な活動を通して「地域の聞法道場としての寺の存在意義」は、浄土真宗の教えに則って活動が形作られてきたと考える。このような事を踏まえるならば、「寺院活性化を支援」し、組を中心とした「集まる教化活動」に力点を置くことは、理に適った方向性である。

ところが、改編されることで、門徒数一万戸余りの組が生まれ、そこでは様々な活動が人的、財的にも十分に果たされるものの、存続そのものが危ぶまれる組もあり、大きな組間の格差が生じることとなる。

組改編については、新教区で解決すべき問題ではあるが、当局には、改編が改悪とならないように、丁寧なご指導をなされることを求める。

これまで門徒戸数の少ない組や、寺院数の少ない組は「現教区」の事業に参加することで、善き人に出会えたり、活動の様子や経験を交流する事ができた。また、今まででも「現教区」坊守会事業には、組内坊守会が活発な組からの参加者は少なく、代表参加的な参加であったが、組の規模が小さく坊守会の活動が困難な人達が、現教区坊守会へ参加し、悩みを相談、経験の交流ができ、エネルギーを貰って、各組各寺での日々を深めている。女性差別の現実が、存在する日常の生活を踏まえて、婦人会や坊守会など、女性の活動の場の保障を如何にするかは、当事者からの意見の聞き取りと、充分な配慮が必要と考える。また、高齢者中心の、門徒会や同朋の会推進員の活動の場の
保障についても、同様の配慮が不可欠である。そのためにも、エリア事業の存続の必要性を感じている。

新教区教化体制の各機関の人員構成については、「各エリアから〇名」とあり、現教区廃止、2 年間の過渡的措置を経て「基本的に組織は設置せず・・・「組」複数「組」による教化事業を実施する」となっている。

エリアの代表は。

現在は現教区での教化活動や会議等を通して、交流する事で人となりに出会うことが出来ているが、2022 年以後、時間を経るにしたがって、近隣の「組」の人と取り組みは、知りえても、エリア全体を網羅する、その識見・知見を持ちえず、何をもって「エリアの代表・エリアから選ばれた」とするのか「エリアから誰を代表とするのか」という問題に、誰もが突き当たるであろうと考える。僧侶・坊守はもちろん、特に任期が短い門徒会・同朋の会推進員、婦人会の方々はとてもお困りになると考える。

宗政報告会(2019.5.27於 浄喜寺)

エリアの教化事業は。

九州教区全体での教化事業・会議への参加は、参加できる条件を持っている人が極めて限定的固定的になることが予想されます。ある程度のエリア教化事業・運営機能を残存し、九州教区教化本部での教化事業・会議参加者数を減ずる方策等を検討するべきだと思う。

聞き及ぶところでは、東北の「奥羽・山形・仙台教区」では「必要なエリア事業は行う。新教化委員会の中にエリア事業を担当する部署を設置する」事が合意の前提として確認されているとのこと。それはまた、「教区の改編が教化の衰退―教団の解体」とならぬ為には、必然的方針だと考える。

新教区準備委員会には、エリアに関わるこれらの懸念に十分な配慮と手当てがなされるように、当局からのご指導を期待するが如何か。

私達の教団で最も配慮するべきは、経済的効率主義ではなく、御同朋・御同行の聞法生活・サンガを、如何に実現させるかにあるのではないか。


内局答弁要約

(担当参務)

●九州5教区の改編においては、尽力を賜わっている。

●改編にあたっては、各教区からの声を大切にしている。

●各教区の一律割当は、困難である。当面の間、「割当委員会」で論議していただくが、中央からの指示ではなく、地方の声を聞いて進めてゆくこととしている。

●組の改編については、従来の「組」の事業を推進してほしいと考えている。各組によって取り組みにはバラつきがあるが各教区の議論によって進めてほしい。

●当面3年間は、「実行委員会」を設置し、各エリアでの事業の展開を視野に入れて、各教区で工夫されたい。実際、「坊守会」等では議論がなされている。エリアの教化事業の必要性を本山が認める、認めない、ではない。

(詳細は、後日発行される「真宗」をご覧下さい。)


同僚議員の一般質問(抜粋)

同朋社会をめざす会 新潟三条教区選出  田澤一明議員

最初の慶讃法要案である「内局原案」では、教学教化の方針の一項目に「差別問題への取り組み」が掲げられ、次のように記されている。

・「是栴陀羅」の課題への取り組みをはじめ、あらゆる差別問題への取り組みと聖教との関係を明らかにすべく、慶讃法要に向けて設置する聖教編纂室における聖教編纂の歩みと軌を一にする。

ここには三つの重要な論点が示されている。

①「是栴陀羅」の課題は、慶讃法要における教学教化の取り組みの一つである。
②「是栴陀羅」の問題のみならず、他の差別問題にも同時に取り組むべきである。
③この差別の課題は、慶讃法要の記念事業である聖教編纂と密接に関わっている。

これはきわめて当然な意見であると考える。

この『内局原案』を議論の出発点とした宗務審議会の『答申』では、是栴陀羅の課題に加えて性差別の課題にも言及し、「あらゆる差別問題への取り組みと、聖教との関係をも明らかにすべく、聖教編纂室における歩みを進める」と、上記の三つの論点を踏襲している。

また、その『答申』を受けて作成され、内局巡回時に示されたリーフレットでは、「すべての人びとに向けて教えの発信を」という重点項目の中に、「是栴陀羅の課題共有・さまざまな差別問題への取り組み」を掲げています。③については別項目となっているため一歩後退した感はあるにせよ、①と②については継続して重要課題として明記している。

ところが、こうした経緯を踏まえて作成されたはずの、最終計画案とも言うべき『事業概要』において、聖教編纂との関わりのみならず、「是栴陀羅」の問題にも他の差別の問題にも一言も触れられていない。これまでの議論の積み重ねを無視して、すべての論点が白紙に戻された。これは一体どうしたことなのか。

総長は演説で、「部落差別問題についての取り組み」についても確かに述べられている。しかしそれは、時間の限られた慶讃事業としてではない。

思えばこの課題は、水平社創立当時から検討を求められてきた課題である。くしくも、慶讃法要前年の2022年は、水平社創立100周年にあたる。この間我が教団は、この深刻な問いかけに対し、明確な応答をすることができていない。

「なぜ放置しえたのか」―それは端的に言って、「痛みを感じる」ことに無知であったか、知っていてなおその声を真摯に受け止めることがなかったからだと言える。

当局はこれまでこうした言い方で課題を放置してきた。その典型が「見真額」の課題である。これ以上「課題の共有」という名の不作為、「学習の継続」という名の先送りを続けてはならない。

(全文は、「同朋社会をめざす会」のホームページをご覧下さい。)

本会議を前に勉強会(於 会派控室)

 請願を審議せず
議会制民主主義を踏みにじる暴挙

今宗会に、請願者高田教区の藤島直氏、紹介議員金子光洋議員(高田教区選出、無所属)とする請願「立教開宗の意義を明らかにするため、御影堂から見真額を下げることを求める」が提出されたが、請願委員会は、これを審議しないという暴挙に出た。これは、議会制民主主義の本旨を踏みにじる重大な違背行為であり、議会の審議義務を放棄するもので、到底看過できない。

もともと「請願」なるものは、憲法第16条に規定されており、何人にも保障されている権利である。又、請願法第5条には、「請願を受けた機関は誠実にそれを処理する義務を負う」となっており、要件が整っておれば、請願者の意思を尊重し、関係機関は必ず審議しなければならないものである。

今回の請願は、形式上も請願内容も不備はなく、議長は正式に受理しているにもかかわらず、請願委員会がこれを審議しないのは、言語道断と言わざるを得ない。

審議をしない理由は、「同様の質問が宗会の一般質問で出されており、この件に関しては、すでに宗務総長が答弁している」とのことのようであるが、「一般質問」と「請願」の取り違いもはなはだしい。前者は、「議員が宗務総長もしくは内局に対して質問する」ものであり、後者は、紹介議員があれば、宗門に属するものは誰でも、議会に対して、それこそ「請願」することができる、普遍の権利である。

今回の暴挙は、宗会史上永遠に汚点を残すものと言わざるを得ず、我々議員としては、今後も正常な議会運営を声を大にしていかなければならないと痛感している。


ハンセン病療養所「星塚敬愛園」を訪問

ハンセン病問題懇談会第5連絡会 *

6月17ー18日に鹿児島県鹿屋市のハンセン病療養所ー星塚敬愛園 に聞き取り調査で伺いました。鹿児島中央駅に11:00集合し、鴨池港からフェリーで垂水港へつき14:00頃星塚敬愛園に到着しました。園内施設を見学した後、お話を戴きました。

病気が回復されている元患者の上野正子さんが、故郷のサーターアンダギーを山盛り作って歓迎して下さいました。穏やかな語り口ながら、深く重いお話を、聞かせていただきました。

二度目の訪問になりますが、紫陽花がそこここに咲いています。ここに住む人たちの心の姿が、この景色を形作っているのでしょう。苛酷な隔離政策で、自給自足の園生活 が、麻痺する手足の酷使を強いて、切断を招く。渇いた、光の見えない日々であるからこそ、花を、緑を、木々をいとおしむ。一人ひとりを大切にすることが、一日一日を越えていく原資だったのでしょう。

*「ハンセン病問題懇談会第5連絡会」

とは、九州5教区に沖縄を加えた各地区の代表者で組織されています。(今居議員は日豊教区代表の委員です。)


ハンセン病家族差別認定さる

ハンセン病の元患者の家族561人(20~90歳代)が、患者への隔離政策で家族も差別や偏見を受けたとして、国に1人当たり550万円の損害賠償などを求めた「家族訴訟」の判決が6月28日、熊本地裁で出されました。

地裁は、隔離政策が家族への差別被害を生み、憲法が保障する人格権が侵害されたと認定。原告541人に33万円~143万円、総額3億7675万円を支払うよう命じました。判決は、隔離政策による差別被害の実情として、①就学拒否や村八分 ②結婚差別 ③友好関係など多岐にわたる人生の選択肢の制限 などを挙げ、「個人の尊厳にかかわる人生被害であり、不利益は重大」と指摘。

あわせて、厚労相と文科相も、96年の「らい予防法」廃止時点で、家族への差別被害を認識していたが、啓発や教育が不十分だったと指摘。また、同法改正運動などから65年には違憲性は明白だったとし、「長期にわたって立法怠った」と国の過失も認めました。

(2019・6・29付 読売新聞から引用)

第11回 真宗大谷派
ハンセン病問題全国交流集会(富山市)

1日目 9月13日(金)

13:00~17:00 開会式ー基調講演
18:00~20:00 交流懇親会
〈会場〉サンシップとやまーオークスカナルパークホテル

2日目 9月14日(土)

9:30~12:00 ショートレクチャ リレー感話
午後 フィールドワーク

■ 問い合わせ 真宗大谷派(東本願寺)解放運動推進本部
TEL 075-371-9247

いつの時代でも、親鸞聖人の教えに随順し、弥陀の本願を仰ぎ、その中核にある「個人の尊厳」を認める人間のつながりを求めて歩んでゆきたいと考えます。

「十方の如来は 衆生を一子のごとくに憐念す」

(「2019法語カレンダー・5月」より)


今居議員 会派の幹事長に就任

今常会終了後、同朋社会をめざす会では、会派会議を開き、今居議員を幹事長に選任しました。当選1期目のしかもまだ任期も半分残す新人議員が選任されるのは、異例の抜擢です。彼の人間性、研究熱心さ、そして会の友和と団結に前向きに取り組む姿勢と熱情が評価された証左だといえます。

「小さな会ですが、少数意見だからこそ大切にされなければ、組織は専断、私物化される危険をはらんでいます。微力ですが、聖人の呼びかけに常に頷き、開かれた教団を同僚議員といっしょに目指したい。」と今居議員。


宗議会傍聴記

機会をいただいて、初めて宗議会を傍聴した。筆者は住職になる前は公務員をしており、住む自治体の議会事務局に在籍してことがあり、興味をもって臨んだ。どこの議場も、立法機関と行政機関の真剣なる議論の場であり、ピリピリそして緊張感のあるいわば戦いの場であるが、宗議会の議場もこれに違わず、一種独特
の雰囲気を感じた。開会前には、正面に名号が飾られたいわば簡易内仏が安置され、全員で真宗宗歌を斉唱。これが終わると内仏に代わり正面は抱き牡丹紋となり、いよいよ開会。議長の開会宣言(招集日からの流れでは、「再開宣言」。)今居議員は、本日の6番目の登壇。筆者としては、的確に質問項目をまとめ、問い糺したいことは十分に伝わったと思うが、内局の答弁はいささか紋切り型だったように思った。短い時間ではあったが、質問議員がそれぞれどんな課題と問題点を抱え、又、宗務総長はじめ内局の担当参務の方がそれにどう対処しようとしているのかは、自分なりに理解でき、有意義な傍聴であった。ただ、重要なのは、「これで、宗会も終わった。やれやれ・・」(無責任な言い方かもしれないが。)で終わることなく、内局は答弁した施策を今後どう具現化してゆくのか、そして、それを議員がちゃんとチェック、検証してゆくことだと一宗門人として強く感じた。

(今居哲治後援会 MO)


知っておきたい宗会のしくみ

二院制

宗会も国会と同じように二院制を敷いています。

●宗議会 (定数65人。有教師)
・常会 17日以内。  ・臨時会 3日以内

●参議会 (定数65人。門徒代表)
・常会 7日以内。   ・臨時会 3日以内

常設委員会は5委員会

◆ 予算委員会 定数 12人
◆ 決算委員会    8人
◆ 請願委員会    8人
◆ 運営委員会    8人
◆ 懲罰委員会    8人

※特別委員会
特例の案件を調査、審議するために設置。(今常会では、「慶讃事業特別委員会」(委員12人)が設置されました。


編集後記

「良哲通信第3号」をお届けします。

観測史上最も遅くなった今年の入梅。本号がお手元に届くころは梅雨真っ只中でしょうか。近隣の自治体では、水不足で飲料水に制限がでています。普段はごくごく当たり前としか思っていないのが私たちですが、こういう状況になると有り難さを痛感します。

今居議員は、早いもので、就任1期目の半分が過ぎようとしています。「教区の声を宗門に!」と頑張っていますが、なかなか届かないことにじれったさを感じているようです。これに立ち向かうには、もちろん本人の学び、研鑽が不可欠ですが、みなさんの叱咤激励も大事です。今後ともご教導をお願い申しあげます。

向暑の砌、ますますのご自愛を念じております。

同僚議員の質問や所属会派の動きなどがインターネットでご覧いただけます。

活動資金のカンパにご協力下さい


■ 発 行 : 今居哲治後援会
■ 編 集 : 「良哲通信」編纂委員会
■ 事務局: 〒824-0018 福岡県行橋市今井1802番地 淨喜寺内(☎0930-23-0354)


宗議会報告No.2(2018.07.12)

宗議会開かる

真宗大谷派宗議会の議員として、予算決算を審議する
第66 回宗議会(常会)を勤めてきました。

宗議会議員 今居 哲治

去る5 月23 日から6 月6 日まで、京都駅から烏丸通を北に5 分ほど歩いた所にある、本山・東本願寺の中の真宗大谷派宗務所3 階で開かれた、第66 宗議会(常会)を日豊教区選出議員の一人として、初めて勤めてきました。

さて、私が宗議会議員になるきっかけは、2020 年九州教区発足という、広域化に大きな危惧を抱いたためです。現在、真宗大谷派の宗政組織形態は、九州7 県と沖縄県を、日豊(大分県―豊後と福岡県東部―豊前)・久留米(佐賀県と福岡県西部)・熊本・長崎・鹿児島(宮崎県・沖縄県と鹿児島県)の5 教区に分けて組織しています。そこには、約830ヵ寺のお寺が有ります。現在の5 つの教務所を、久留米教務所一つにして人件費はじめ様々な経費を削減しようとする計画です。そのために、教団を弱体化させる危険を検証する事なく、強引に合併を推し進めていこうとしています。その被害をなんとか少なくできないかと考えています。

今回の宗議会では、決算委員会に所属して様々なことを検証していこうとしました。しかしながら、議会では本質的な問題を論議する前に、こまごまとした約束事、取り決め・制限が有り、それを飲み込み本質に迫るには、かなり労力を費やさなければなりませんでした。でも、逆に言えば、1 年生議員は都合が良く、解らないことは何でも質問が出来るということです。恥ずかしさを振り捨てて、いろいろ質問し、勝手な発言もして注意をされることもしばしばでした。ところが、図らずも決算委員会委員長は、日豊教区選出議員の長峯さんでしたのでとても助かりました。長峯さんは、迷惑だったでしょう。持てる力を活性化し総動員しました。緊張と爆発の連日でした。


今居哲治議員の一般質問概要です

質問趣旨「九州新教区発足に向けて
『新教区準備委員会』の論議の現状と課題」

2020 年7 月九州新教区発足に向けて「新教区準備委員会」が、その取り組みを始められております。「教化」「組織」「財務」の小委員会に分かれてそれぞれの課題の論議が開始されました。

九州の現5 教区が、新しく「九州教区」として、「全体の総合力を持って、離島や過疎問題、転居門徒のフォロー、都市開教など様々な問題について」取り組んでいくためには、「九州教区」の一体的な同朋教団の活動を創り出していかねばなりません。周知のごとく、九州5 教区は、同一の教団だから、同一の教化活動の状況、同一の組織形態、同一の財政状況ではありません。当然ながら、それぞれの地域性(歴史的経緯―伝統的習俗―宗教的感情)に大きな異なりを抱えています。まずその実情を互いに知り、理解し合うことから出発しなければならないということではないでしょうか。この事こそを、大切に丁寧にしなければ、今まで教団を護持し続け、教団を構成している一人一人の宗門への帰属意識を大きく損ない「教区の改編」が、「教団の危機」を深化させていくことにもなりかねません。それは今後の、全国で取り組まれるであろう教区改編の大切な先例となるであろうと考えます。そこで、「九州新教区」準備の取り組みについてお尋ねします。

準備委員会の実態は

「九州新教区準備委員会」が、全体会議、「教化」・「組織」・「財務」の部門別委員会、事務局会議等必要な準備のための用務にそれぞれ、どのようなメンバー・回数・要した時間・出欠状況・議題ならびに問題点、各会議における経費・旅費(交通費・宿泊費など)をお示しいただきたい。

また、事務局を担当している宗務役員の実労働時間もお示しください。

過疎問題等の具体的な施策と
化相談員(仮称)の配置内容は

㋐「九州新教区」における新しい取り組みとして過疎問題、転居門徒のフォロー、都市教化の対策がうたわれていますが、それぞれの課題の具体的な施策と方針をお示しください。

㋑それらの問題を担当する教化相談員(仮称)の配置が、中央改編委員会で検討されているとのことですが、その人数、仕事内容、資格、勤務場所、勤務形態、採用権者、待遇、人件費・経費のエリア・教区・本山の負担比率等を具体的にお示しください。

新教区のエリア長(仮称)の権限、資格等は

現在の5 教区は、「エリア」と変わり教化組織となり、エリア長(仮称)を置くといわれていますが、その仕事内容、権限、資格、勤務場所、勤務形態、採用権者、待遇、人件費・経費のエリア・教区・本山の負担比率を具体的にお示しください。

別院の輪番とエリア長の兼務は

別院があるエリアは、輪番がエリア長を兼ねることが最良とのことですが、鹿児島、長崎・佐世保もそうでしょうか、また、各エリアの―「九州教務所―支所」の駐在教導・教務支所員・教化指導員等との職務分掌・別院職員との関係、その場合の仕事内容、権限、資格、勤務場所、勤務形態、採用権者、待遇、人件費のエリア・教区・本山の負担比率等を具体的にお示しください。

また、教区教化委員長としての教務所長とエリア長との任務・権限の差異についてもお示しください。

教化事業の実態調査と関係者の意見聴取は

教化事業についてお尋ねします。現教区・組で実施されている教化事業を、九州教区・エリア・組に分類されるとのことですが、その実態調査と関係者への意見聴取は、いつ、誰がどのような組織で、どのような形でなさっているのか実例をお示しください。

また、その分類はいつ・だれが・どのような組織で行い、各教化事業の関係者との意見調整・修正は、どのような形でなされるのかお示しください。

教区の崇敬の場- 四日市別院

新たな教化事業の費用負担は

教化事業に対する教化交付金は、経常費納入額の15%、奨励交付金は経常費納入額の2%とされていますが、九州教区になって新たに導入される教化事業(親鸞フォーラム等)にかかる費用は、どのようにして手当されるのでしょうか。教区の責任で開催されていた教区事業がエリアに、エリア事業が組に移管され補助事業とされた時の費用負担比率は、教区・エリア・組でどのようになるのかお示しください。

現行教化事業の精選はだれが、どのような形で

現行教化事業の精選という取捨選択を、だれが(どのような組織・構成員・選出方法)、いつ、どのような形でなされるのでしょうか。また、その準備作業としての聞き取り調査等は、始められているのでしょうか。

組の改編は

組の改編についてお尋ねします。組の改編に着手するのは、「九州教区発足後」とのことですが、その前段階として、「教化ブロックによる組間共同事業の実施を促す。」との方針をお聞きしています。その実施状況をお知らせください。また、同一教区内の再編を希望する組・さらに教区を超えた組の再編の聞き取り調査実態調査など準備作業の実施等お知らせください。

教務所を一つにすることで削減できる経費の削減は

教区改編、組の改編に取り組む主要な要因の一つは、宗門財政の深刻な状況からの提言だと説明されています。現九州5 教区の教務所を、一つにすることで削減できる人件費は、おおよそ20%だと説明されています。その根拠をお示しください。また、事務の効率化、教区教化事業の見直しなどによってどれくらいの経費が削減できるのか試算をお示しください。

新教区発足に伴う人員の再配置計画等は

九州教区発足によって生ずる人員の再配置計画、教区改編にともなう今後の宗門全体の人員の計画、宗務財政の計画をお示しください。

以上の質問は、現九州5 教区が、7 県にわたり850 カ寺にものぼる、巨大教区改編に進もうとするにあたり、最低限度確認しておかなければならないことです。これは、「失敗しました!!」では絶対にすまされない真宗大谷派教団の歴史的第一歩です。宗務当局の真摯なご回答を求めます。


一般質問に対する当局の回答は・・。

前掲のように、今回の常会で「教区改編」という主質問で約10 項目にわたり質問を出しましたが、当局の答弁、回答は概ね、次のとおりでした。

●全く誠意ある回答ではありませんでした。

質問原稿は、事前に提出していましたが、回答のほとんどが、「紋切り型」で、「準備委員会に論議をお願いしています」。「論議は進んでいます」。などと答えられるばかりでした。九州教区の論議の問題点、会議参加の実態の把握は、殆どされておらず丁寧、真摯な回答はいただけませんでした。

もちろん、我々の会派に配分された質問時間が限られており、私の質問の趣旨が伝わらなかったかもしれませんが、少なくとも、教区の皆さんそして多くのご門徒さん方の思いを代弁したつもりです。

なかでも、「本山の財政計画は来年度から取り組みます」。という答弁には、正直言ってあきれ果てました。九州教区改編の取り組みは、「教団あげて取り組み」と言いながら、九州教区で削減した人員・財政を本山全体の財政計画・人員再配置計画にどう位置付けるかも無計画に等しく、他人事と言わざるを得ません。

いまこそ、九州各教区から、財政的自立性を含めて、真剣に今後の九州教団の独自性・自立性を創造して行かないと、それこそ「九州の教団は崩壊の一途をたどっている」ことになりかねないと思っています。

本山任せでは、我々がずっと願ってきた真の教化事業は、名目だけになってしまいます。これからも、「届けます。教区の声を宗門に」。


どうして
「内局不信任決議案提出」に至ったのか

但馬内局の「滑る道」―なぜ、わが真宗大谷派は、宗憲改正―象徴門首制の道を選んだのか、ー初心を忘れた但馬内局に、痛苦の念をこめて突きつける!!

首都圏新寺設立と内局の宗派内手続きの逸脱は別問題

昨年の10 月に皆さんのお手元にお配りしました、「良哲通信№ 1」の2 ページ目にも報告致しました「首都圏開教拠点として新寺設立」に関する真宗大谷派財産処分に関する宗派内手続きの適正化の問題点について、「同朋社会をめざす会」では、昨年10 月宗議会臨時会以降も疑問点を提起し、「覚え書き」「宗派承認書」等の関係資料の開示を求めました。
それは、問題の解決・早期決着(宗議会常会以前)により問題の拡大と、深刻化を避けるためでした。そこで、但馬内局や新羅宗議会議長、興法議員団会派代表者ならびに議会運営委員に働きかけてきました。ところが彼らの対応は頓珍漢で、曰く「首都圏開教を誹謗するのか。」「関わった人達のご苦労を無視するのか」等、的外れのものでした。挙句「手続きに瑕疵(かし)はない」と言いつつ言を左右にして「プライバシー問題もあり、資料開示はできない。」と問題をうやむやにしたまま、強引に「過ぎた問題」にしてしまおうする姿勢でした。これが問題を長引かせ、ついには常会の論議そしてマスコミ報道へとなってしまったのです。

「良哲通信№ 1」でも報告いたしましたように、首都圏開教拠点として新寺設立という事は、重要な課題であり、当該寺院の住職―坊守は、誠実に活動されておりなにも問題ではないのです。

内局の不誠実な対応を越えて

私達は粘り強く「資料開示要求と説得」を続けました。漸く資料開示がされたのは、宗議会常会中でした。私達の心配は、的中していました。神奈川県の「宗教法人認証」の決定的判断材料としての「覚え書き」の文面―文言でした。

問題は、宗教法人認可申請に関わる手続きの中で行われた「内局から、神奈川県へ̶当該寺院に宗教法人の認証が下りた時、土地建物の名義を宗教法人大谷派から当該寺院に変更する。宗務総長名公印押印~当該寺院代表役員名実印押印とする『覚え書き』の提出」は、財産処分にあたり、これを、議会承認(財産管理審議会・参与会・常務会の議決―公告)以前にしたことは、内局の勇み足であり、議会に財産処分を、神奈川県による当該寺院の宗教法人認証後に提案したのは、議会を事後承認機関に貶め、大谷派宗派内規則からの逸脱―議会軽視になる。よって議会に謝罪の意を表明する必要がある。とする私達の指摘と解決策の提案に対し、「手続きに瑕疵はない」との一点張りの強弁を繰り返さざるを得ないものでした。そこで浮かび上がるものは、議会内で圧倒的な多数派という興法議員団をあてにしたずさんな宗務運営の実態でした。

「教団問題」の痛苦を忘却したのか。
「宗務執行権」の拡大解釈は、
横専断への「すべる道」

更にはそれを糊塗するために、言ってはならない事を、口走ってしまうのです。

「同朋社会をめざす会」議員の「(宗会閉会中に議決の権限をもつ)参与会・常務会の議決なしに(財産処分にあたる)『覚え書き』を締結した根拠を示してほしい。という私の質問に、総長は『2009 年の議決―首都圏開教拠点として新寺設立の一般的な方針―によって内局に付託された宗務執行権が根拠だ』とおっしゃった。財産処分が宗務執行権の範囲だと何処に書いてあるんですか?これを認めたとすれば、拡大解釈をして財産処分が議会の議決なしにできる道をひらくことになる。・・・」という指 摘に、宗務総長は、内局の無謬性にこだわるがゆえに犯した大変な過誤の重大性を顧みることなく、興法議員団は内局の意のままになると思ってか「宗門法規に則った手続きを完了しており、議会軽視に当たらない。」と強弁し、私達の指摘を撥ねつけたのです。

この様な事実経過ゆえに、私達「同朋社会をめざす会」は、痛苦の念をもって「内局不信任案」を提出するに至ったのです。

明治の本山再建・教団再生の記念碑的建造物である「総会所」は、耐震補強に経費がかかり過ぎるとの理由で、幾つかの再活用・再利用案は充分な検討もなく解体されてしまい、跡地利用の計画もないまま時間貸し駐車場に変えられました。

世評の「人口減少―宗勢低下」に抗する宗政・財政方針も示されず、再建案も未だに検討されていません。その中で宗門財産の活用として遊休不動産の利用現金収入としての駐車場経営が場当たり的に行われています。財政危機の深刻化を理由に、宗派財産の切売りが行われない保障はあるのでしょうか。

凡およそそ50 年前いわゆる教団問題における門主の専横専断による宗派財産私物化売却事件を契機として、身を裂く痛みと苦悩の選択をもって改革を断行し、門主を象徴化した門首制・同朋教団の公議公論による運営を目指したはずです。それはもう過ぎたことなのでしょうか。


新人議員の生活

(良哲雑感)

議会開催中の宿舎は、「詰所」です。

裏の砺波(となみ)詰所です。詰所とは、明治時代の本山再建工事に奉仕するために、全国から泊まり込みで駆けつけた門徒・同業衆が寝泊まりした自炊宿で最も多い時は、40 数か所が開かれていましたが、現在は5 ~ 6 ケ所しか残っていません。昔の宿屋の作りで、質素で家庭的な雰囲気はとても居心地がよくリラックスできます。現在、自炊はしていませんが、簡単な朝食だけは出していただけます。

朝食の後、議会へ出席です。

朝6 時前に目が覚め、歯磨き・洗面後、7時にお朝事、8 時ころ朝食をいただきます。着替え・準備の後、9 時ころ本山宗務所三階へ、10 時からいよいよ議会が開かれます。会派代表者会議、議会運営委員会等が開かれ、それについての会派打合せと日によって日程は違いますが、その後委員会もしくは本会議が開かれます。12 時ころ昼食休憩、地下の職員食堂でA かB 定食をいただきます。午後は、1 時ころから始まります。まず議会運営委員会から始まり、会派打合せ、本会議もしくは委員会があります。終わりは、4時半から5 時ころ議会運営委員会が開かれて、確認がなされ、「本日の宗議会は終了しました。」の事務局の放送があって解散します。

議会終了後は、議案の精読と洗濯もします。

その後いろいろ会派打合せ兼夕食会などが開かれたりします。詰所の門限が10 時を基本としていますので、それまでに帰り入浴・翌日準備・就寝となります。土曜日・日曜日は基本的に議案書精読日になっていますので、質問原稿等を準備します。また、たまった洗濯物を詰所の洗濯機を借りてします。しかしながら、土日は、詰所は冬寒く夏暑い。季節を率直に受け取れる環境だということを実感しました。

初めての常会でした。
思いを新たに。

約半月間の、余裕を持てない本山詰めでしたが、様々なことを見聞きし、考えること、考えなければならない事が明らかになってきました。今後の活動を通してみなさんと共に、より良い真宗大谷派の教団を目指していきたいと思います。

ともに認め合う「同朋社会」を


今居哲治議員の奮闘に期待します

今居さんは、東日本大震災と福島第一原発事故のあと、『放射能から子どもを守る会・日豊』を一緒に立ち上げ、彼を会長に避難者の移住や保養、NHK 交響楽団による『シュトス弦楽四重奏団チャリティーコンサート』などの取り組みを粘り強く進めてきました。こんな日豊教区に根ざした様々な取り組みが九州教区に統合されたらどうなるのか、今居さんが教団の中で大いに奮闘されんことを期待しています。

(宇佐組安養寺 林 正道)

私は、今居議員のお寺で法務員をしておりました。最初は気難しいとっつきにくいひとだと思っていましたが、お付き合いを始めて、誰にでも優しく、親身になって相談できる方とわかりました。この心をわすれず、教区の声を宗門に届けてほしいと思います。

(築上組来迎寺  矢鳴千之)

現在、九州教区1 教区に向けての諸準備がなされていますが、様々な課題が露呈しているように聞き及んでいます。その解決のために、今居さんに、当局との間に立ってご尽力いただければ、と願っています。

(田川組光明寺 村上秀麿)

「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対に腐敗する。」(ジョン・アクトン)
力を持つ者は、無謬性という幻想にとりつかれやすく、腐りやすいのでしょう。きつい言葉ですが、正しい見極めだと思います。今居議員の活動は穴を穿つ活動かと。穴が開けば風も通るし見通しもよくなるはずです。

(京都組真念寺 二十二豊)


編集後記

◆今年は、梅雨明け前から、各地で真夏日が続くという、まさに「異常気象」です。「日本の気候は、今や温帯ではなく、亜熱帯である」と言われてかなりなりますが、その原因はどこにあるのでしょうか。ただ単に、地球の温暖化、天候異変と片付けていいのでしょうか。「便利さや豊かさばかりを追い続けてきた結果だ」とは言い過ぎでしょうか。

◆「良哲通信第2 号」をお届けします。今居議員にとっては初めての常会、そして一般質問でした。さすがの強心臓の彼もいささか緊張したそうです。しかも、持ち時間が極めて短く、真摯な回答が得られなかったとのこと。今後は、宗政調査会等を通じて、宗門の課題、問題点を問いただしていきたいと、気持ちを新たにしています。今後もみなさんの叱咤激励をお願いします。


詳報は、インターネットでもご覧いただけます。


■ 発 行 : 今居哲治後援会
■ 編 集 : 「良哲通信」編纂委員会
《事務局》 〒824-0018 福岡県行橋市今井1802番地 淨喜寺内(☎0930-23-0354)

第66回宗議会 一般質問

第66回宗議会(常会)

(2018年5月24日~6月5日)

一般質問 今居哲治

九州新教区発足に向けて
「新教区準備委員会」の論議の現状と課題

2020年7月九州新教区発足に向けて「新教区準備委員会」が、その取り組みを始められております。「教化」「組織」「財務」の小委員会に分かれてそれぞれの課題の論議が開始されました。
九州の現五教区が、新しく「九州教区」として、「全体の総合力を持って、離島や過疎問題、転居門徒のフォロー、都市開教など様々な問題について」取り組んでいくためには、「九州教区」の一体的な同朋教団の活動を創り出していかねばなりません。周知のごとく、九州五教区は、同一の教団だから、同一の教化活動の状況、同一の組織形態、同一の財政状況ではありません。当然ながら、それぞれの地域性(歴史的経緯―伝統的習俗―宗教的感情)に大きな異なりを抱えています。まずその実情を互いに知り、理解し合うことから出発しなければならないということではないでしょうか。この事こそを、大切に丁寧にしなければ、今まで教団を護持し続け、教団を構成している一人一人の宗門への帰属意識を大きく損ない「教区の改編」が、「教団の危機」を深化させていくことにもなりかねません。それは今後の、全国で取り組まれるであろう教区改編の大切な先例となるであろうと考えます。そこで、「九州新教区」準備の取り組みについてお尋ねします。

1. 「九州新教区準備委員会」が、全体会議、「教化」・「組織」・「財務」の部門別委員会、事務局会議等必要な準備のための用務にそれぞれ、どのようなメンバー・回数・要した時間・出欠状況・議題ならびに問題点、各会議における経費・旅費(交通費・宿泊費など)をお示しいただきたい。
また、事務局を担当している宗務役員の実労働時間もお示しください。

2.㋐「九州新教区」における新しい取り組みとして過疎問題、転居門徒のフォロー、都市教化の対策がうたわれていますが、それぞれの課題の具体的な施策と方針をお示しください。

㋑それらの問題を担当する教化相談員(仮称)の配置が、中央改編委員会で検討されているとのことですが、その人数、仕事内容、資格、勤務場所、勤務形態、採用権者、待遇、人件費・経費のエリア・教区・本山の負担比率等を具体的にお示しください。

3.現在の五教区は、 「エリア」と変わり教化組織となり、エリア長(仮称)を置くといわれていますが、その仕事内容、権限、資格、勤務場所、勤務形態、採用権者、待遇、人件費・経費のエリア・教区・本山の負担比率を具体的にお示しください。

4.現日豊教区には、四日市別院があります。別院があるエリアは、輪番がエリア長を兼ねることが最良とのことですが、鹿児島、長崎・佐世保もそうでしょうか、また、各エリアの―「九州教務所―支所」の駐在教導・教務支所員・教化指導員等との職務分掌・別院職員との関係、その場合の仕事内容、権限、資格、勤務場所、勤務形態、採用権者、待遇、人件費のエリア・教区・本山の負担比率等を具体的にお示しください。
また、教区教化委員長としての教務所長とエリア長との任務・権限の差異についてもお示しください。

5.教化事業についてお尋ねします。
現教区・組で実施されている教化事業を、九州教区」・エリア・組に分類されるとのことですが、その実態調査と関係者への意見聴取は、いつ、誰がどのような組織で、どのような形でなさっているのか実例をお示しください。また、その分類はいつ・だれが・どのような組織で行い、各教化事業の関係者との意見調整・修正は、どのような形でなされるのかお示しください。

6.教化事業に対する教化交付金は、経常費納入額の 15%、奨励交付金は経常費納入額の 2%とされていますが、九州教区になって新たに導入される教化事業(親鸞フォーラム等)にかかる費用は、どのようにして手当されるのでしょうか。教区の責任で開催されていた教区事業がエリアに、エリア事業が組に移管され補助事業とされた時の費用負担比率は、教区・エリア・組でどのようになるのかお示しください。

7.現行教化事業の精選という取捨選択を、だれが(どのような組織・構成員・選出方法)、いつ、どのような形でなされるのでしょうか。また、その準備 作業としての聞き取り調査等は、始められているのでしょうか。

8.組の改編についてお尋ねします。
組の改編に着手するのは、「九州教区発足後」とのことですが、その前段階として、「教化ブロックによる組間共同事業の実施を促す。」との方針をお聞きしています。その実施状況をお知らせください。また、同一教区内の再編を希望する組・さらに教区を超えた組の再編の聞き取り調査実態調査など準備作業の実施等お知らせください。

9.教区改編、組の改編に取り組む主要な要因の一つは、宗門財政の深刻な状況からの提言だと説明されています。現九州五教区の教務所を、一つにすることで削減できる人件費は、おおよそ20%だと説明されています。その根拠をお示しください。また、事務の効率化、教区教化事業の見直しなどによってどれくらいの経費が削減できるのか試算をお示しください。

10.九州教区発足によって生ずる人員の再配置計画、教区改編にともなう今後の宗門全体の人員の計画、宗務財政の計画をお示しください。
以上の質問は、現九州五教区が、七県にわたり八百五十カ寺にものぼる、巨大教区改編に進もうとするにあたり、最低限度確認しておかなければならないことです。これは、「失敗しました!!」では絶対にすまされない真宗大谷派教団の歴史的第一歩です。宗務当局の真摯なご回答を求めます。

宗議会報告No.1(2017.11.19)

10月11日12日 宗議会(臨時会)開かる

・・フムフム・・なるほど・・??

2017.10.10. 13:00
 第三会議室で「宗議会新任議員説明会」が開かれました。新任議員16名中12名出席、(坊さんは突然の予定変更がつきものですね)まず、出席確認と自己紹介が行われました。
 説明会が始まります。最初に、宗議会の年間予定と留意事項についての説明がありました。今回の第65回宗議会は、2017年10月11日~12日・宗務総長指名のための臨時会です。
 今臨時会では、会派構成が未定であることと、正副議長が不在のため事前連絡協議会として開催しました。ここから興法(こうぼう)議員団幹部の横暴(おうぼう)が、露わになってきました。興法議員団代表者曰く、「正副議長は、我々が努めます。これは、我々の総意である。」と。
 他の代表者から「議会の公正な運営のためには、副議長は野党に譲るのが議会運営の原則ではないか」と問題提起をするも、「我々(興法議員団)の総意である。」と受け付けない。議会の公正な運営よりも、多数派の論理(多数は力=正義)の傲慢さに憑りつかれ、「如何なる専横も許さない」という宗憲の精神を投げ捨ててしまっています。「力(決定権=多数派)こそが、宗憲の精神を遵守する義務がある。」という事を全く理解していないことが露呈しています。同朋社会の顕現を目指す同朋教団の議会がこれかと思われる事―「多数は正義」という彼ら興法議員団幹部の横暴が見えてきました。
2017.10.11. 7:00
 本山晨朝勤行。大谷学園系高校生と思われる奉仕団100名ほどが参詣している他は、宗議会議員数名。持っておられる勤行本から毎日お参りをされているお同業さんが10数名、観光客のヨーロッパ系の人達が数名。
 日本人?韓国人?中国人?観光客が数名、宗務役員さんは?
これで高校生の奉仕団がいなければ、なんとさびさびとしたお朝事でしょうか。

正副議長を選出

 11日と12日に改選後初めての宗議会(臨時会・「宗務総長指名」)が開かれました。
今まで、何度か傍聴には行きましたが、議員として本山に行くのは勿論今回が最初で、少々緊張気味でしたが、改めて、「教区の声を議会に届けなければ」と思いを強くしました。
 今回の臨時会では、まず正副議長の選任があり、議長に新羅興正氏(山形教区)、副議長に富田泰成氏(名古屋教区)を選任。(いずれも「興法議員団」)。
 今後の議会運営や進め方を注視していこうと思っています。

宗務総長に但馬弘氏を指名

 今臨時会において、宗務総長の指名選挙も行われ、但馬弘氏(興法議員団。大聖寺教区)が指名されました。10月16日に門首の認証(宗憲第48 条)の後、第2次但馬内局が発足しました。

所属会派は「同朋社会をめざす会」に

 今回の改選で新人議員は私を含め16人でしたが、私は、同志10人と「同朋社会をめざす会」 (代表 旦保立子【東京教区】)に所属しました。 我々のめざすところは、「宗門内外の人々に、親鸞聖人のことばを届けることによって、人々の魂にふれる変革を、宗門そして現代社会に生み出すこと」であります。私も、同志とともに、この精神、理念を常に胸に刻み、議員活動に精励したいと思っています。
 因みに、会派構成は、我々「同朋社会をめざす会」のほか、興法議員団 46人。無所属9人となります。
 みなさまのご支援と叱咤激励を心からお願い申し上げます。

真宗大谷派財産の処分の承諾の件

(開教拠点重蓮寺敷地・建物)
 「首都圏開教拠点として新寺を設立する。」という、新しいタイプの首都圏開教の手法の、最初のモデルとして取り組まれてきた川崎市幸区の重蓮寺の敷地建物の処分に関する件が、提案されました。
 過疎―過密問題に対する取り組みは、緊急かつ重要なことで、遅すぎるとさえ言えます。特に、首都圏開教における新寺設立は、明確な開教拠点を確立するという意味で、今後の重要な課題です。川崎市の重蓮寺の件は、推進すべき最初のモデルとして、基本的に賛成すべきことです。住職の人物、活動状況、ご門徒集団の状況に異論をさしはさむ点は何もないとの報告です。
 但し、最初のモデルであるがゆえに、宗門内の議会の承認と事務手続きの手順に、曖昧な点と説明不足がありました。今後取り組まねばならない重要な課題であり、宗門の財産を管理、処分するという、ご門徒の方々のご懇志に基づく巨額の金銭的な問題に関わることなので、議会の承認と言う公正な判断と、事務手続きの明確化と整備の必要性があると考えました。

<問題点・疑問点>

2010年3月 宗派による川崎市幸区に174㎡の土地と、 鉄筋コンクリート造3階建(床面積264・04㎡)を取得
2015年9月 費用(約6570万円)の償還?が完了?
2016年12月 神奈川県による重蓮寺「宗教法人」「認証」
↓↑どちらが先におこなわれたのか?
2017年4月24日 参与会、常務会「財産の処分」を承諾。処分方法「譲渡」
 ※神奈川県による宗教法人「認証」の要件には、「既に所有する土地・建物」があること。つまり、「土地建物の名義が議会の承認以前に重蓮寺名義に変更されていた」ということになる。がしかしながら、そのことの説明は「参与会・常務会」では説明されず。
 ※宗派内の規則(会計条例第12条2項)上、「宗派財産を譲渡する場合は『・・・責任役員会並びに参与会及び常務会の議決を経て、その行為の少なくとも一月前に、利害関係人に対してその行為の要旨を示してその旨を公告しなければならない。…』」とありますが?「議会―参与会・常務会の議決以前に譲渡―名義変更が行われていたのではないか?」「議会機関の議決権の意味は、どう理解されているのか?」
 以上のような点で疑問点があり、会派代表者会議で、説明を求めるとともに、今後の取り組みのために、明確な手続き改善策を考えるべきだとする「同朋社会をめざす会」代表者に対して「興法議員団」代表は、「手続きに問題はない!」と説明を拒み強引に本会議で議決しようとしたのです。??!!
 都市開教という積極的に取り組むべき重要な課題ですから、公正で明確な手続きー手順を整備する必要がある。と言う事のどこに拒否しなければならない理由があるのかな?ということで、「都市開教には賛成だがこの案件は解決すべき若干の疑問と課題があり、説明が十分ではないので、今議決すべきではない、採決については参加できない。」としてやむを得ず議場を退席しました。
 臨時会では、本会議での討論はさせません。その前に宗会理事会・会派代表者会議・運営委員会などで、事前に調整が行われるように仕組みが考えられているようですが、いくら色んな制度が考えられても、その運営に関わる人間が、理念・制定意思を理解せず、「民主主義は多数決。多数こそ正義。」とばかりの論理回路に囚われていれば、事前調整も「我々の総意である。」とする伝達機関、論議も茶番でしかない。
 ところで、「9名の議場退席」の後で、興法議員団の数名の議員さんに、「どうして?」と質問され、説明すると「そんな問題があることは知らなかった。」と言われました。「情報は誰かが占有しているのかな?」と思いました。
 ある日本基督教団の牧師さんにお聞きした話ですが「信仰を失いたければ本部の総会に行けばよい。」まあいずれにしても同朋社会の顕現を目指し、公儀公論を尽くすべく、阿弥陀を仰ぐ同朋教団の、議会の制度・機構に関わる人間の変革を願って、弛まぬ動きを続けたいと考えています。

知っておきたい
「宗議会の会議」と「委員会」など

 宗憲第22条に「宗会は、本派の最高議決機関である。」と規定され、同23条第1項では、「宗会は、宗議会と参議会の両議会で構成し、宗議会は僧侶たる議員で、参議会は門徒たる議員で、それぞれ構成する。」と定められています。
 今号は、 第1号ですので、 宗議会の会議や委員会などについてお知らせします。

「常会」と「臨時会」

①常会
年1回開催。会期は、5月下旬から6月上旬にかけて例年13日間。慣例として木曜日に招集~火曜日に散会。(土曜日、日曜日は、議案書精読日)
②臨時会
随時開催。議題は公示され、通知された議題のみ審議。会期3日以内。

その他の会合・委員会

①参与会
②宗会理事会
③宗政調査会
(2017年度は、宗議会改選のため年3回・2泊3日) 宗務全般にわたる調査研究=ここで教区改編問題を宗派の問題として取り組むことができる。
④宗議会同朋社会推進委員会
(2017年度は宗議会改選のため年3回開催)部落差別はじめ、諸差別の問題の取り組みが行える。
⑤差別問題学習会
(全議員年1回)
⑥宗議会会派代表者会議
(各会派の役員)議会前の委員数・質問者数等の事前調整や、諸課題に関する協議のために宗議会議長を招聘して開催する。

新議員のみなさん

■敬称略 ■番号は議席番号ではありません
1
鷲山宣裕
北海道
23
佐々木高
能登
45
訓覇浩
三重
2
金倉泰賢
北海道
24
木越渉
金沢
46
東野文惠
長浜
3
八島昭雄
北海道
25
冨士澤丞
金沢
47
高月賢瑩
長浜
4
赤松雅
北海道
26
坂本敏朗
金沢
48
大橋秀暢
京都
5
本間義悦
奥羽
27
大谷制以知
小松
49
椋田隆知
京都
6
新羅興正
山形
28
但馬弘
大聖寺
50
竹内彰典
京都
7
藤内和光
仙台
29
鈴木現秀
福井
51
三品正親
京都
8
旦保立子
東京
30
今川雅照
福井
52
清史彦
大阪
9
藤井学昭
東京
31
内記規
高山
53
本多一壽
大阪
10
那須信純
東京
32
里雄康意
大垣
54
奥林暁
大阪
11
田澤一明
三条
33
下谷泰史
大垣
55
西受秀文
大阪
12
小林光紀
三条
34
沼秋香
大垣
56
望月慶子
山陽
13
渡邊学
三条
35
篠田穣
岐阜
57
邨上了圓
山陽
14
井上博
高田
36
尾畑英和
岐阜
58
釋氏政昭
四国
15
金子光洋
高田
37
酒井良
岡崎
59
長峯顕教
日豊
16
土肥人史
富山
38
杉浦明道
岡崎
60
今居哲治
日豊
17
轡田普善
富山
39
藤井宣行
岡崎
61
草野龍子
久留米
18
滝澤康俊
高岡
40
勅使忍
名古屋
62
古賀堅志
久留米
19
髙屋康順
高岡
41
富田泰成
名古屋
63
松岡憲了
長崎
20
酒井一明
高岡
42
眞野琢児
名古屋
64
鳥越正道
熊本
21
崖啓互
能登
43
花園兼有
名古屋
65
齋藤法顕
鹿児島
22
諸岡敏
能登
44
藤原正雄
名古屋

教区改編の問題はもう終わった?

 去る9月26日に臨時教区会が開かれ、「九州教区」構想に不安・反発・批判の意見は数多く出されました。積極的な支持の意見は殆ど無く「これまで多くの方々が論議をされてきたことだから」と言う消極的賛成意見がわずかにだされましたが、出された疑問・質問に明確な応答がなされないまま時間が過ぎ、議決が行われた結果、「教区改編に関する九州地方協議会の合意書」に賛成13票、反対10票ということになりました。
 臨時教区会の後、賛成した人にその理由をお尋ねしたら、「7月末~8月始の組会で意思決定をしてしまっていたので、その後いろいろ問題点が考えられたが、自分個人で組の意思を勝手にかえることはできなかった。」「人口減少、過疎は進むのは確実だから何かしら策が必要」等の意見が、聞かれました。
 この一連の流れでの問題点は、「九州教区」構想の具体的な内容も明らかに示さず、闇雲に方向性の結論を急がせた、本山の運営方針は、教区・九州地区をおろそかにするものと言わざるを得ません。と同時に、未だ明らかではない「九州教区」構想の内容・具体的な問題点を日豊教区として十分論議することを全ての教区の人々・我々が取り組まなければならないと考えます。

臨時教区会で決定したことは

 「教区改編に関する九州地方協議会の合意事項」は、教区の名称、教務所の所在地などの他、重要な問題点が明記されています。
①改編の期日 2020年7月1日 ― 九州教務所へ事務一本化
②決定権が「新教区準備委員会」に移行し、教区会には規則上決定権は、無くなる。
具体的なことは、殆どきまっていません「新教区準備委員会」の論議にまかされている。
 以上のような点から、今までの経験を無駄にしないため、今後大切なことは、「新教区準備委員会」のメンバーには、具体的な問題について「新教区準備委員会」の論議内容を、出来るだけ詳細に、教区会を始め教区を構成するすべての団体、個人に伝えていただくように強く要請したいと考えます。その上で、それぞれの意見を丁寧に聴取し、「九州教区準備委員会」の論議に持ち込んでいただき、日豊教区はじめ九州各教区の全員が、具体的な形で教団・教区を共有していけるように最大の努力をお願いしたいと考えます。

「教区改編問題」は今からが出発です

 既に予定されている2020年6月「新教区準備委員会にて新教区発足を議決」をスケジュールありきではなく、本当に日豊教区の私たちを始め、教団を構成する全ての人にとって十分納得できる「充実した新しい教団の出発点」となれるように、全員で頑張っていかなければならないと考えます。
 「私は、宗議会の「宗政調査会」で、制度・機構面、若しくは財務面から教区改編の具体的な課題と問題点に対する具体的な政策・方針」の明示を求めていきたいと考えています。そのためにも、教区の皆さんの御意見を、今まで以上にお寄せいただきたいと考えています。
 全国的な「教区改編」は必要です。しかしながら、「現在の教区改編のプラン」 がそれであるのかは、慎重に、充分に、具体的に検討されなければならないと考えます。

編集後記

 過去最長とも言われた真夏日連続のことしの夏。気がつくと、街路の銀杏も山中腹のもみじも色づき、季節は、確実に移ろい、もう師走も目の前です。
 「良哲通信 No.1」(「良哲」とは、今居議員の法名です。自身は、「愚哲」と言っていますが・・。)をお届けします。
 今後、この通信を通じて、宗議会の審議状況や宗門の動きをお知らせします。本人、齢60半ばで社会経験はそれなりにありますが、宗議会議員としては、まだ1年生です。教区のみなさんや有縁の方々のご意見、ご教導をいただきながら、議員活動に邁進するとお約束しています。
 今後ともよろしくお願いしたします。

■ 発 行 : 今居哲治後援会
■ 編 集 : 「良哲通信」編纂委員会
《事務局》 〒824-0018 福岡県行橋市今井1802番地 淨喜寺内(☎0930-23-0354)